二〇〇六年 長月 十五日 金曜日■ 日本の学校では教えてくれない英語の基本的な挨拶 [/language]この記事は書かれてから1年以上経過しています。内容が古くなっている可能性があります。コメントの受付は終了しました。 日本の学校では、「おはよう」は "Good morning."、「こんにちは」は "Good afternoon."、「こんばんは」は "Good evening." だと教える。まあそれはそれで間違いとは言わないが、その逆は必ずしも正しくない。つまり、"Good morning." は、「おはよう」であることもあれば、そうでないこともある。 "Good morning." というのは、"Have a good morning." を省略したものだ。直訳すれば「よい午前中をお過ごしください」と言っているわけで、午前中に会ったときの挨拶としても使えるが、午前中に別れるときの挨拶にもなる。つまり、"Hello." の意味にもなれば、"Goodbye." の意味にもなる。"Good night." に到っては、会ったときの挨拶としては使わない。 例えばあなたが海外の会社で働いているとしよう。夕方に同僚が近づいてきて、"Good evening." と言ったとする。この同僚は、あなたの前を通り過ぎて家路につくはずだ。この場合の "Good evening." は「おつかれさま」「お先に失礼します」という意味だ。 一方、あなたが夕食を食べにレストランに入ったとする。カジュアルな店なら、店員は "Hi." と言うだろうが、高級な店なら、店員は "Good evening." と言うかもしれない。これは "Hello." を丁寧に言っているわけで、訳すとすれば「いらっしゃいませ」だ。 なお、日本では何も言わずに店に入ってもよいが、アメリカでは店に入るときに挨拶をする。"Hello." と言えば間違いはない。スーパーなどで入り口に人がいなければ、黙って入ってもよいが、商品をレジに置くときに "Hello." と言う。"Hi, how are you?" と言う人もいる。 日本の学校では "How are you?" と聞かれたら "Fine, thank you. And you?" と答えることになっているらしいが、こんなまどろっこしいことを言う人はめったにいない。これは単なる挨拶だから、"How are you?" と聞かれて "How are you?" と答えてもかまわない。簡単に答えるなら "Good." とか "OK." とか言えばよいが、体調が優れなければ "So-so." と言ってもよいし、"Not good." と言ってもよい。 スーパーでお金を払って、おつりと商品を受け取るときに、日本では黙って受け取ってもよいが、アメリカでは "Thank you." と言って受け取る。食事を終えてレストランを出るとき、バスを降りるときなども、やはり "Thank you." と言う。すると、大抵の店員は "Thank you, have a good one." などと言う。"Have a good day." "Have a nice day." と言うこともある。そう言われたら "You, too." と答える。 [この記事だけを読む。] [最新の記事を読む。] 二〇〇六年 長月 六日 水曜日■ メールエア [/language]この記事は書かれてから1年以上経過しています。内容が古くなっている可能性があります。コメントの受付は終了しました。 BBC Radio 3 を聞いていたら、Princess Kiko が男児を出産し、日本の皇室に待望の「メールエア」が誕生したというニュースが耳に入った。「エアメール」なら "air mail" で「航空便」だが、ここでの「メールエア」は "male heir" で「男子継承者」のこと。日本語には同音異義語が多いが、英語にも多い。"plain" と "plane" など、語源も同じで、意味も似ているので、どっちがどっちだか分からなくなる。「平原」は "plain" だが「平面」は "plane"。 "heir" の "h" は発音しない。"honor" は「オナー」だし、"herb" も「アーブ」と読むことが多い。フランス語の影響だろう。今年の探偵団コンベンションで、ニコラス・テリーさんの講習を通訳したが、彼は何度も「イナーフ」と言っていた。はじめは何のことか分からず、彼の折っているところを見て適当に訳していたが、そのうち "in half"(半分に)のことだと気が付いた。"half" の "h" が落ちて、さらにアンシェヌマンを起こしていた。彼の英語を通訳するにはフランス語の知識が必要だ。 [この記事だけを読む。] [最新の記事を読む。] 二〇〇六年 葉月 四日 金曜日■ ダンプカーはトラックではない [/language]この記事は書かれてから1年以上経過しています。内容が古くなっている可能性があります。コメントの受付は終了しました。 日本語には擬音語や擬態語が多いが、英語でも、音の感じと意味とが関連していることが意外に多い。"dump" という言葉も、いかにも重いものを「ドサッ」と落とす感じがする。ダンプカーが荷台を傾けて、砂利を一気に下ろすのも dump だが、dump car というと、dump する機構を持った鉄道の貨車の意味になる。ダンプカーは英語では dump truck と言う。 コンピュータの世界で dump(ダンプ)といえば、ひとかたまりのデータ全体を出力したりコピーしたりすることを言う。商売の世界では、投売りすることを dumping(ダンピング)と言う。 "damp" も日本語で書けば「ダンプ」だが、原音の感じはだいぶ違い、意味も全く異なる。dump は、捨てたり投げたりするのだから、口を大きく開けて鋭く発音する。一方、damp は「湿らせる」「気持ちをくじく」「火を弱める」「振動を止める」などの意味なので、口の中をせばめて、つぶれたような音を出す。自動車やピアノのダンパーは振動を吸収する damper。dump が「ドサッ」なら、damp は「デローン」という感じ。 [この記事だけを読む。] [最新の記事を読む。] 二〇〇六年 文月 十八日 火曜日■ 薔薇の名前 [/language]この記事は書かれてから1年以上経過しています。内容が古くなっている可能性があります。コメントの受付は終了しました。 河口鴻三著『和製英語が役に立つ』(文春新書)を読んだ。和製英語を使って英語の勉強をしようという本で、面白かった。 特に興味深かった項目が2つある。1つは "Japanese"。一般的に「日本人」という意味で英米人が使うときは "the Japanese" と "the" をつけるのが普通で、「アメリカ人」の場合は "Americans" と "the" をつけないのが普通だそうだ。なぜかというと、日本人は個性がないから "the" をつけて一般化したくなるが、アメリカ人は個性的なので "the" をつけて一般化するのはおかしいと感じるのだという。アメリカ人と比べると、日本人に個性がないというのは事実なので、反論のしようがない。困ったものだ。 もう1つは "storage"。コンピュータの記憶装置を表す言葉として、よく使われるようになった。「ストーリッジ」と発音するが、なぜか日本語では、「ストレージ」という、原音とは似ても似つかぬ読みが定着してしまった。英米人に「ストレージ」と言っても、決して通じない。せめて「ストーレージ」なら、まだ理解してもらえるだろうが。 同じ項に、"American" は「メリケン」と読んだ方がずっと原音に近いという指摘があった。それで思い出したのが、ロバート・ラングさんの A Miura-ken Beauty Rose。"Miura" は「三浦折り」からきていることはすぐ分かるが、"ken" とは何か。ラングさんが折紙探偵団関西コンベンションでこの作品を講習したとき、たまたま私が通訳をしたので、聞いてみた。"American Beauty" というバラの品種があるので、それに掛けているのだそうだ。「アメリカン」と「ミウラケン」では似ているように感じないが、「メリケン」と「ミウラケン」なら、確かに似ている。 [この記事だけを読む。] [最新の記事を読む。] 二〇〇六年 水無月 廿四日 土曜日■ バジルは貧乏の象徴 [/language]この記事は書かれてから1年以上経過しています。内容が古くなっている可能性があります。コメントの受付は終了しました。 英単語の意味を知っていることと、適切な訳語が思い浮かぶこととは別のことで、翻訳をしていると、基本的な単語でも辞書を引くことが多い。そんなわけで "basic" という単語をジーニアス英和辞典で引いたとき、その次の "basil" の項目が目に留まった。曰く、 1 メボウキ《ハッカに似た植物. 貧乏の象徴》 2 バジル《1の葉;香辛料》 バジルの和名が「メボウキ」であるというのも初めて知ったが、バジルが貧乏の象徴であるというのも初めて知った。もっと詳しい情報はないかとウェブを検索してみると、見つかった。 The Family Tree- Herbs and Everlastings 古代ギリシャやローマでは、絵画で「貧乏」を表現するとき、ぼろ服をまとった女性の横にバジルを描いたそうだ。また、香りのよいバジルを育てるためには、怒りに叫び罵りながら種を蒔かなければならないと考えられていたそうで、バジルは敵意と狂気の象徴でもあり、フランス語で semer le basilic (バジルを蒔く)というと「わめき散らす」という意味になるそうだ。 しかし、"basil" の語源はギリシャ語の basileus(王)だという説が有力だそうだ。「王にふさわしい香りのハーブ」または「王家が治療に使ったハーブ」ということらしい。 Basil, Sweet - Herb Profile and Information なお、「メボウキ(目箒)」という和名の由来は、寒天状にした種子で目の掃除をしたためだそうだ。 バジルさんのコメント: 羽鳥さんのコメント: [この記事だけを読む。] [最新の記事を読む。] |
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