blog.鶯梭庵

二〇一〇年 如月 廿三日 火曜日

MacTeX と Drag & Drop pTeX で用紙サイズを変更する方法 [/mac]

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日本折紙学会の会員向け配布資料を執筆している。数式が多いため、TeX を使ってみることにした。

Mac OS X 用の TeX パッケージには、MacTeX という便利なものがあって、簡単にインストールできるが、これだけでは日本語が扱えない。Drag & Drop pTeX をインストールすると、日本語が使えるようになる。TeXで日本語文書作成にインストールと設定の方法が詳しく書かれている。

さて、資料は B5 の用紙に印刷する。ソースの冒頭に次のように書くと、B5 サイズに合わせてレイアウトされる。

\documentclass[b5paper]{jsarticle}

ところが、TeXShop から PDF を作成してみると、用紙サイズが A4 になってしまう。文字の範囲が B5 用紙に合わせて小さくなるだけで、A4 の用紙の右と下に大きな余白が空いたものが出力される。

この理由を調べてみたところ、実際に PDF を生成しているのは、TeXShop アプリケーションではなく、pTeX パッケージに含まれる dvipdfmx ユーティリティであることが分かった。TeXShop は dvipdfmx にコマンドを渡して処理をさせているので、そのコマンドでも用紙サイズを指定する必要がある。

それには、ターミナルから dvipdfmx を直接呼び出すという方法もあるが、私は TeX 初心者なので、何度も PDF に書き出して出力結果を確かめながらソースを書きたい。何度も同じ操作を繰り返すのは好ましくない。そこで、次のような方法をとっている。


まず、Finder で pTeX のアイコンを右クリックして「パッケージの内容を表示」を選択する。pTeX パッケージの内容が表示されるので、teTeX フォルダを開き、その中の bin フォルダを開く。

dotexshop というファイルがあるので、「ファイル」メニューから「複製」を選んで複製し、新しいファイルの名前を適当に変更する。たとえば dotexshop-b5 とする。

新しいファイルを右クリックし、「このアプリケーションで開く」「その他」を選択し、お好きなテキストエディタ(「テキストエディット」でもよい)を選択して、「開く」をクリックする。

一番最後の行が

dvipdfmx $dvi

となっているので、これを

dvipdfmx -p b5 $dvi

に変更し、ファイルを保存して閉じる。

TeXShop の「TeXShop」メニューから「環境設定」を選択し、「詳細」パネルを表示する。「パーソナルスクリプト」の中の「LaTeXプログラム」欄に、先ほど変更したファイルの名前(たとえば dotexshop-b5)を入力し、「OK」をクリックする。

TeXShop の「タイプセット」メニューで、「パーソナルスクリプト」を選択する。これで、PDF が B5 の大きさで作成される。


こうすると、「タイプセット」メニューで「TeX + DVI」にチェックが入っているときは A4 サイズ、「パーソナルスクリプト」にチェックが入っているときは B5 サイズというように切り替えができる。

なお、もっと細かい設定が必要な場合は、pTeX/UpTeX.app + TeXShopでshell-escapeを使うを参考にするとよい。

通りすがりさんのコメント:
同じ問題にぶつかって、検索していたらこのページにたどり着きました。
とても助かりました。
ありがとうございます。

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二〇一〇年 如月 四日 木曜日

iPad 発表の場で McGraw-Hill が言及されなかった理由 [/mac]

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Apple の秘密主義はつとに有名だ。パートナー企業に対しても厳しい箝口令を敷き、それを犯せば制裁を受ける。竹内一正著『スティーブ・ジョブズ 神の交渉力』にも事例が紹介されているが、先週の iPad の発表でも同じことが起きた。

iPad の目玉機能の1つは iBooks という電子書籍リーダーで、発表イベントでは、コンテンツの提供元として、HarperCollins Publishers、Hachette、Penguin Books、Macmillan Publishers、Simon & Shuster の名前が挙がった。しかし、イベント前日のテレビ番組で、McGraw-Hill の CEO が、同社が Apple にコンテンツを提供すると言っていたのではなかったか。

Apple は、iTunes U で教材を提供するなど、教育市場に力を入れている。McGraw-Hill は教育関連書籍の大手で、電子コンテンツも多くかかえている。

iPad 発表のイベントで McGraw-Hill の名前が挙らなかった理由は、公表されてはいないが、明白だ。まさに、Terry McGraw 氏が、Apple が発表する前にタブレット製品の存在を明かしてしまったことが、Steve Jobs 氏の逆鱗に触れたのだ。

おそらく、iPad 発表のプレゼンでは McGraw-Hill がパートナーとして紹介される予定だったはずだし、CEO なり誰かがゲストとして呼ばれていたかもしれない。しかし、情報漏洩に対する制裁として、McGraw-Hill は急遽プレゼンから消され、iPad にとって重要なコンテンツであるはずの教科書は意図的に無視された。

iBookstore が運営を開始するときには、McGraw-Hill の書籍ははずされるかもしれない。しかし、教科書というのは大きな市場だから、米国で新学期がはじまる 9 月までには McGraw-Hill も赦されることだろう。

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二〇一〇年 睦月 十四日 木曜日

Mac の使いやすさの一例 [/mac]

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私は最近、Windows XP を使っているときに、コピーをするときはマウスを右クリックしてコンテキストメニューからコマンドを選択し、ペーストをするときはキーボードで Ctrl+V を押していることが多いことに気がついた。(これは私だけのことで、他の人がどうかは知らない。)

私は、よく使うメニューコマンドは基本的にキーボードショートカットを使う。保存なら Ctrl+S だし、印刷は Ctrl+P だ。Windows では、ウィンドウを閉じるコマンドやアプリケーションを終了するコマンドのショートカットがアプリケーション間で統一されていないので(Mac ではそれぞれ Command+W と Command+Q)、小さな「×」ボタンを、いちいち悪態をつきながらクリックしている。

それなのになぜ、コピーのときに Ctrl+C ではなくマウスを使っているのかと反省してみると、キーボードからコピーするときにフィードバックがないことが原因であることに気がついた。

私は Mac でコピーするときは、キーボードから Command+C を使う。このキーの組み合わせを押して、コピーが成功したとき、メニューバーの「編集」という項目が点滅する。それで、コピーが成功したことが分かるので、安心して次の作業に移ることができる。

ところが Windows では、Ctrl+C を押しても、何の反応もない。コピーができたのかできていないのか分からない。それで私は不安になってしまうので、無意識のうちにキーボードではなく右クリックを使うようになっていたのだ。コンテキストメニューなら、コピーが成功すればメニューが消えるので、それと分かる。

このように、ユーザーインターフェースにおいて、ユーザーの操作に対してマシンが応答するということは、使い勝手を大きく左右する。それも、その応答は即時でなければならない。応答が遅れると、ユーザーは、操作が失敗したのかと思って、同じ操作をもう一度繰り返してしまう。

そういう観点からあらためて Mac と Windows を比べてみると、つくづく、Mac のインターフェースがいかに使いやすくできているかと感心する。たとえばアプリケーションを起動するとき、Mac では Dock にアプリケーションのアイコンがすぐに現れ、飛び跳ね始める。それで、アプリケーションががんばって起動しているのだなと分かる。しかし Windows では、せいぜいカーソルの横に砂時計が出たり出なかったりするだけだ。

このことは、ウェブアプリケーションでも需要だ。以前は、ユーザーの操作に応答するためには、あらかじめローカルに読み込んでおいたデータを使うか、ページ全体を書き換えるかのどちらかしかできなかった。前者では即座に内容を書き換えられるし、後者ではいったんページが消えるので、いずれにしてもユーザーはすぐに応答を得ることができた。しかし Ajax を使うと、ユーザーが操作をしてから、それに対してサーバーからの応答が返るまでに、長い場合では数秒の遅延が生じることがある。

そこで、Ajax を使ったウェブアプリケーションでは、ユーザーの操作に対して、サーバーからのデータを使ってページの内容を書き換える処理に加えて、その処理を始めたことをユーザーに示すための処理を明示的に実装しなければならない。たとえば検索であれば、ユーザーが検索ポタンを押したときに、「検索中です」というようなメッセージを表示したり、くるくる回るインジケータを表示したりしてから、サーバにデータを要求し、データが返ってきたら、メッセージやインジケータを消して検索結果を表示するという流れになる。この一手間が使い勝手を大きく左右する。

やまべとよむさんのコメント:
一ヶ所だけ。

>ウィンドウを閉じるコマンドやアプリケーションを終了するコマンドのショートカットがアプリケーション間で統一されていない

アプリケーション終了は「Alt+F4」でダメですか? これはどのアプリケーションでも共通のはずです。左手だけではかなり押しにくいのが難点ですが。一つのアプリケーション内で一つのウィンドウだけ閉じるのは「Ctrl+F4」ですが、これがどのアプリでも共通だったかどうかは自信がありません。

羽鳥さんのコメント:
やまべとよむさん、コメントありがとうございます。
Alt+F4 は知りませんでした。不勉強ですみません。Microsoft のサイトを見ると、「使用中の項目を閉じる、または作業中のプログラムを終了する。」となっていました。
http://www.microsoft.com/japan/enable/products/keyboard/windowsxp.mspx
言い訳をさせてもらえば、このような重要な機能をユーザーの目につかないところに置いておくというところに Windows の問題があると思います。Mac の場合、通常のショートカットはすべてメニューバーからでもアクセスでき、メニューを開けば対応するキーの組み合わせが表示されます。したがって、頻繁にメニューから項目を選んでいると、自然にキーの組み合わせを覚えることができます。これも Mac の使いやすさのもう1つの例だと思います。

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二〇〇九年 葉月 卅日 日曜日

Mac の「英数」キーを Windows で [/mac]

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私は職業柄、全角文字と半角文字が混ざった文章を打つことが多い。日本で Mac を買うと標準でついてくる JIS キーボードでは、スペースバーの右に「かな」キーがあり、左に「英数」キーがある。現在の入力モードが何であるにせよ、「かな」キーを押せばかなが入力でき、「英数」キーを押せば半角英数文字が入力できる。

使う立場としては、次に入力したい文字が全角文字なら、とりあえず「かな」キーを押してから入力すればよいし、次に入力したい文字が半角文字なら、とりあえず「英数」キーを押してから入力すればよい。何も考える必要がない。

ところが、Windows では、とりあえず「ひらがな」キーを押せばかなが入力できるけれど、Mac の「英数」に相当するキーがない。「半角/全角」キーで IME のオン・オフを切り替えることができるが、これはひどく使い勝手が悪い。

これから半角文字を打ちたいと思ったとしよう。そのときには、目線は画面上で文字を入力する位置にある。そこでおもむろに目線を動かして、現在の IME の状態を確認し、オフになっていればそのままタイプするし、オンになっていれば「半角/全角」キーを押してからタイプする。

一方 Mac では、何も判断せず、目線も動かさず、「英数」キーを押してから入力すればよい。

Mac を使ったことのない人には、この違いが実感してもらえないかもしれないが、これは月とスッポンほど違うのである。しかも、「英数」キーはスペースバーの隣にあって打ちやすいのに対し、「半角/全角」キーははるか左の隅にあり、左手の小指を思いっきりのばさなければならない。

しかし、Microsoft IME ではキー設定を変更することができるので、Windows で「英数」キーの機能を再現できる。Microsoft IME のプロパティをあけて、「全般」タブの右上にある「設定」ボタンを押し、「キー設定」タブで、「無変換」キーに「IME-オフ」を割り当てる。これで、Mac と同じような使い勝手にできる。

ところが、私が会社から支給されているパソコンでは、余計なソフトウェアが入っているのか、ドライバが変なのか、これではうまくゆかなかった。どうやら、IME がオフの状態で「無変換」キーを押すと、IME がオンになってしまうようだ。これでは、実質的に「無変換」キーを「半角/全角」と置き換えることしかできない。

そこで、「半角/全角」キーに「IME-オフ」を割り当てた上で、「半角/全角」キーと「無変換」キーを入れ替えた。キーの入れ替えには KeySwap というソフトウェアを使っている。猫まねきの方が使い勝手がよいのだが、「無変換」キーが変な挙動をするのとおそらく同じ原因で、このソフトウェアも使えない。

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二〇〇九年 皐月 四日 月曜日

USB ヘッドホンを買った [/mac]

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私はインターネット経由でラジオを聞いていることが多いので、Mac のヘッドホン端子にスピーカー(TIMEDOMAIN mini)をつないでいる。FM ラジオを聞くこともあるが、チューナーからの入力を Mac のマイク端子につないで、Audio Hijack Pro を使えば、どちらもスピーカーから聞ける。

しかし、深夜などスピーカーではなくヘッドホンで聞く必要がある場面もある。私の場合、ヘッドホン端子はスピーカーが占領しているので、ほかの方法でヘッドホンを接続する必要がある。

調べてみると、Skype などで使うためのヘッドセットに、USB 接続のものと Bluetooth 接続のものがある。はじめ Bluetooth 接続のものを買ってみたが、雑音が乗る。どうやらこれは私が買ったモデルだけの話ではなく、Bluetooth に特有のノイズのようだ。

拙者が体験したBluetoothヘッドホンいろいろ

しかし線がなければ隣の部屋で聞くこともできるわけで、それはそれでよいとして、コンピュータの前に座っているときのために USB 接続のものも買ってみた。こちらはノイズがなく快適に聞ける。安物を買ったので音質はそれなりだが、高いものは耳が痛くなりそうなものしか見つからなかった。

さて、そうすると Mac で音楽を聞くのにスピーカーとヘッドホン2組の3つの選択肢ができたわけだが、これらを切り替えるのに、Mac OS X の標準ではシステム環境設定を開いてサウンドパネルからいちいち替える必要がある。これでは面倒だ。

そこで Rogue Amoeba のフリーウェア SoundSource を使うと、メニューバーから出力先を切り替えることができる。もちろん音量の調節もできる。

同じページにある LineIn についてもそうだが、どうして Apple はこの機能を標準で搭載しないのだろうか。技術的困難はそれほどないと思われるのだが。

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