二〇一三年 葉月 卅一日 土曜日■ 螺旋と螺線 [/language]この記事は書かれてから1年以上経過しています。内容が古くなっている可能性があります。コメントの受付は終了しました。 英語に helix と spiral の2つの単語がある。一般には基本的に同じ意味であり、ニュアンスが異なるだけだ。日本語ではどちらも「らせん」と訳す。 ところが、数学では両者を厳密に区別する。spiral は平面上の渦巻きで、平面図形である。一方、helix は円柱や円錐の側面上の渦巻きであり、立体図形である。これを日本語で区別する場合、spiral を「渦巻線」、helix を「蔓巻線」ということもあるが、spiral を「螺線」、helix を「螺旋」と書いて区別することもある。 自然界の螺線と言えば、オウムガイの殻の断面がよく引き合いに出される。これは対数螺線または等角螺線と呼ばれ、中心点から一定の比率で離れてゆく。オウムガイは外側に向かって一定の割合で成長するので、対数螺線ができる。二枚貝の殻も、断面はやはり対数螺線になっている。 一方、線が等間隔に並んだ渦巻きはアルキメデスの螺線と呼ばれる。蚊取線香が典型的だが、自然界ではほとんど見かけない。 自然界の螺旋としては、DNA の二重螺旋が有名だ。多くの巻貝の殻は円錐状に巻いているので、これも螺旋だ。台風は螺旋かと思いきや、実際は CD のように薄っぺらで、螺線と言ったほうがよい(なお、台風が対数螺線であるのに対し、CD はアルキメデスの螺線だ)。 螺旋も典型的な例は人工物に多い。バネやネジ山がきれいな螺旋だ。ネジは漢字で「螺子」と書くが、これは当て字で、語源は「捩じる」だそうだ。 なお、helix の複数形には、helixes と helices の2通りがある。後者が正式な形だ。その辺りの話は以前書いた。 |
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