二〇一五年 如月 廿八日 土曜日■ Superfish 騒動の教訓 [/mac]この記事は書かれてから1年以上経過しています。内容が古くなっている可能性があります。コメントの受付は終了しました。 先週、Lenovo が製造した PC にプレインストールされている Superfish というソフトウェアに深刻な脆弱性があるというニュースが話題になった。この事件から得られる教訓は、「中国製品は買うな」というような単純なことではない。 報道によると、Superfish というのはアドウェアに該当するソフトウェアのようで、そんなものをプレインストールする Lenovo のセンスはどうかしていると思うが、実際のところ、ユーザーが望まないソフトウェアをプレインストールするというのは、Windows でも Mac でも一般的だ。Mac の場合、プレインストールされているソフトウェアは OS の開発者である Apple 自身が作ったもので、OS の一部あるいは OS の機能拡張と見ることもできるが、Windows の場合、Microsoft 製ではないサードパーティ製ソフトウェアがわんさか入っている。 そのような不要なソフトウェアは「クラップウェア」または「ごみウェア」と呼ばれ、以前から嫌悪されてきた。貴重なハードディスクやメモリを勝手に消費するだけでなく、セキュリティやプライバシーを低下させるものが少なくないためだ。 今回の Superfish はその典型的な例だが、EFF によると、脆弱性をもたらしたのは Superfish そのものではなく、それに使われている Komodia 製のライブラリで、そのライブラリはほかにもいくつかのソフトウェアに使われているという。 Lenovo はすでに Superfish のプレインストールをやめたが、ほかにも同様の脆弱性を持ったソフトウェアがあるとなると、問題はまだ解決されていないことになる。EFF は、コンピューターにプレインストールされているソフトウェアはすべて信用できないと結論づけている。 しかし、普通に Windows コンピューターを買えば、クラップウェアはほぼ必ずついてくる。Microsoft 製の Surface にすら、少数だがサードパーティ製ソフトウェアがプレインストールされているそうだ。 クラップウェアのない Windows を使う1つの方法は、自分でパソコンを作ることだが、これはハードルが高い。コンピューターを買った後でハードディスクを消去して OS をインストールし直すという方法もあるが、OS のほかに各種のドライバをインストールしなければならないので、これもそれなりにハードルが高い。 おそらく最も簡単な方法は、Mac に Windows をインストールすることだ。Mac も Intel 製の CPU を使っているので、ドライバをインストールして、Windows OS を買ってくれば、Mac に Windows をインストールして動かすことができる。必要なドライバは Boot Camp という名前でひとまとめになっており、インストールは難しくない。 この方法の欠点は、Windows OS を別途購入する必要があるためコストがかかることだが、クラップウェアを取り除く費用だと思えば高くないように思う。Mac のハードウェアは Windows PC に比べて高いように感じられるかもしれないが、同じスベックで比較すればほとんど変わらない。ただし、Mac の中でも安価な MacBook Air や Mac mini には DVD ドライブがついていないので注意がいる。 なお、Boot Camp を使うと Windows と Mac を同時に使うことができないが、VMware Fusion や Parallels Desktop のような仮想化ソフトウェアを使えば、Mac と Windows を同時に使うことができる。 |
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