二〇〇九年 神無月 廿日 火曜日■ 英語の受動態と日本語の受け身 [/language]この記事は書かれてから1年以上経過しています。内容が古くなっている可能性があります。コメントの受付は終了しました。 ふと、英文法を体系的に勉強し直そうという気になって、何冊か本を買った。最初に読んだのは、関正生著『世界一わかりやすい英文法の授業 なるべく丸暗記をしないようにするという姿勢にも共感できる。私は英語を使う仕事をしていることもあって、この本の内容は知識として知っていたことが多いが、口語調で簡潔にまとめられているので、頭の中が整理される。 たとえば、英語の受動態と日本語の受け身は違うと説明されている。日本語では受け身で表現しない場合でも、英語では受動態になることがある。そもそも英語で受動態を使うのは、受け身の意味を表す場合よりも、何らかの理由で主語を明示したくない場合が多い。 主語を明示したくない場合には、主語が漠然としていていちいち言うまでもない場合や、主語が分かりきっている場合、意図的に主語をぼかしたい場合などがある。そのような場合、日本語では主語を省略できるが、英語では、主語のない文はまともな文ではない(例外は命令文や日記の文など)。そこで、目的語だったものを主語にして、受動態とする。 なお、日本語の主語のように、省略してもかまわないものは、本当は主語ではないという人もいる。省略してもかまわないものは補語と呼ばれるので、主語のように見えるものは実は主格補語ということになる。日本語では、すべての文でいちいち主語を明示するとうるさくなるので、英語を日本語に訳すときは、主語を適宜省略した方がよい場合が多い。 英語の受動態は動作主を隠すのが目的なので、受動態の文で、"by someone" の形で動作主を表すことは、実際にはほとんどない。"by someone" をつけると、動作主がことさらに強調される。そのため、学術的な文章では、受動態はできるだけ避けるべきだとされる。受動態の文では、主語は隠されるか強調されるかのどちらかなので、文章が客観的ではなくなってしまう。 ただし、主語が長いために、受動態にして主語を後ろに持ってゆくという場合もある。英語でも日本語でもそうだが、主語と述語があまりに離れていると、文の意味がとりにくい。英語で、主語の後ろに主語を修飾する言葉がついていると、主語と動詞が離れてしまう。その場合、受動態にすると、動詞の直後に by をはさんですぐ主語がくるので、読みやすい文になる。 |
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