二〇〇七年 皐月 卅一日 木曜日■ 順横方向と順縦方向 [/language]この記事は書かれてから1年以上経過しています。内容が古くなっている可能性があります。コメントの受付は終了しました。 プリンタの製品情報を翻訳していたら、こんな文があった。 Scalability, contrast, background removal, sharpness, N- or Z-ordering, orientation これを書いた人の母国語は英語ではないらしい。英語ネイティブなら、こんな変な英語は書かない。が、変な英語でも、仕事とあれば訳さなければならない。 "scalability" というのは通常、あるシステムが容易に拡張可能であることを表す。その場合は「スケーラビリティ」と訳すのだが、この場合、「コントラスト」や「背景除去」と並んでいることからして、システムの特徴ではなくコピー機能の1つであるに違いない。そうなると、「スケーラビリティ」と訳すわけにはゆかない。原文著者の意図を慮るに、「拡大縮小」と言いたかったのだろう。 問題は "N- or Z-ordering" だ。コンピュータの画面上で複数のオブジェクトが重なっているときに、どれが手前でどれが奥にあるのかを表す順番を Z-order と言うことがあるので、紙を重ねる順番に関係があるのかとも考えたが、それでは N-ordering が不明だ。 Google で検索をしてみると、もう1つ別の Z-order が見つかった。空間充填曲線を使って、多次元配列を1次元配列に変換するというものらしい。これは N-order とも言い、また Morton order とも言うそうだが、N- と Z- で意味が同じというのでは、"or" でつながっている意味がなくなってしまう。それになにより、これがコピーに関係があるとは思えない。 さらに調べてみると、なぜかフィンランドのサイトに、同系列の製品のユーザガイド(PDF)があり、その中に図解があった。1枚の紙に4ページをコピーするさい、ページの順序を N の字(正確には N を逆さにした形)にするか Z の字にするかということだと分かった。意味が分かったところで、さてそれを日本語で何と言うのか、さらに Google で調べた。どうやら、"N-ordering" は「順縦方向」、"Z-ordering" は「順横方向」と言うらしい。 それにしても、Google によれば、"N-ordering"、"Z-ordering" をそれぞれ「順縦方向」、「順横方向」の意味で使っているウェブページは存在せず、検索に引っかかったのは PDF が1件だけだ。ということは、「順縦方向」、「順横方向」に相当する英語の表現で、より一般的なものがほかにあるはずだ。調べてみると、"column order"、"row order" という表現が見つかった。 |
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