二〇〇六年 神無月 廿八日 土曜日■ 関係代名詞の訳し方 [/language]この記事は書かれてから1年以上経過しています。内容が古くなっている可能性があります。コメントの受付は終了しました。 英語の関係代名詞には2種類ある。「,」のついているものと、ついていないものとである。一方、関係代名詞の日本語訳のしかたにも2種類ある。前から訳す方法と、後ろから訳す方法とである。学校の英語の授業では、「,」がついていれば前から訳し、「,」がなければ後ろから訳すように教えられる。 しかし、それは、そう訳すとうまくいくことが多いということであって、そう訳さなければいけないということではない。英文法としては、「,」のあるなしで多少の違いがあるのだが、日本語にはそもそも関係代名詞がないのだから、その違いを訳し分けようとしても無理というものだ。日本語として分かりやすいように、臨機応変に訳すほかない。 今週の TidBITS 日本語版で私が翻訳を担当した記事 国際スパムの家 に、こんな文章がある。 The suit was brought by David Linhardt, who operates e360 Insight, and who alleges that Spamhaus has misrepresented the nature of his business - opt-in mailings, he claims - and impaired his revenue. Linhardt maintains that Spamhaus does business in the jurisdiction of the Illinois court in which he filed the suit. 最初の文に「,」つきの関係代名詞 "who" が2つある。どちらの先行詞も "David Linhardt" だ。次の文には「,」なしの "which" があり、この先行詞は "the jurisdiction of the Illinois court" だ。すると、英語の授業での模範的訳は以下のようになる。 この訴訟は David Linhardt によって起こされ、彼は e360 Insight を経営しており、そして彼は...云々...と主張している。Linhardt は、Spamhaus が、彼がそこで訴訟を起こしたところの Illinois 州裁判所の管轄地で活動をしていると主張している。 これでは分かりにくい。「e360 Insight を経営している」は前に持ってきた方がよいし、「彼がそこで訴訟を起こした」は後ろに回した方がよい。(自分の訳をあらためて見直してみると、まだまだ分かりにくい。直したいところがいくつかあるが、関係代名詞の訳し方については、これが最善だと思う。) |
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