二〇〇八年 睦月 廿四日 木曜日■ 見立て [/language]この記事は書かれてから1年以上経過しています。内容が古くなっている可能性があります。コメントの受付は終了しました。 訳あって、折り紙用語としての「見立て」の英訳を考えた。 まず、広辞苑を引いてみると、「見立て」にはいくつかの異なる意味があることが分かる。大きく3つに分けると、「見送り、送別」「選定、鑑定、診断」「対象を他のものになぞらえること」である。第1の意味は現在ではほとんど使われない。第2の意味については、訳語として selection、choice、judgment、diagnosis などが考えられる。和英辞典にもこれらの訳が載っている。 しかし、折り紙で「見立て」という場合、第3の意味で使っている。紙を折って作った幾何学的形状を「鶴」だと言うことは、折られた紙が鶴であるという判断を下しているのではない。紙で鶴は作れない。安倍晴明は紙を鷺に変えたと伝えられているが、それはフィクションだろう。 「なぞらえる」の訳語としては、liken や compare が考えられる。American Heritage Dictionary によると、liken は "To see, mention, or show as similar" という意味であり、compare は "To consider or describe as similar, equal, or analogous" という意味だ。liken が視覚的要素が強いのに対し、compare はやや意味が広い。「見立て」の場合、視覚的類似性によってなぞらえるのが主だから、liken の方が適当だろう。 すると、「見立て」の訳としては、"likening one thing to another" が考えられる。実際に、Viewing Japanese Prints: "Mitate-e" や OsakaPrints.com (Glossary) ではそのように説明している。だが、困ったことに、これを1語で表す適当な英単語が見当たらない。あえて1語で表すとすれば likening になるだろうが、mitate と訳して、適宜説明を加えるのが、もっともよいように思う。 |
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