二〇〇六年 弥生 十九日 日曜日
Pli selon pli
私の折り紙サイト K's Origami(日本語版)を、10か月ぶり(!)に更新した。写真の縦横比が変わっているのは、カメラを替えたから。やっと Sigma SD10 でちゃんとした写真が撮れるようになった。
今回、車襞折り
という項目を追加した。このページの2点は、今年1月21日に銀座の Tanglewood でおこなったPli selon pliの表題作。(雪の中を見に来てくださった方々には、本当に感謝します。)なお、この題名は、ピエール・ブーレーズが作曲した同名の曲から拝借した。もともとはマラルメの詩の一節だ。
実は、両作品とも、紙の素材も同じ、紙の大きさも同じ、折り方も全く同じだが、厚さと色だけが違う。Nº 1 は中様鳥の子、Nº 2 は雁皮の薄様を藤色に染めてある。それだけで、完成形がこれだけ変わる。折り紙は、こういうところが面白いと思う。
与えられた形を不切正方形一枚で折るというのは、数学パズルとしては面白いし、私も数学パズルは好きだが、折り紙はもっと面白いものだと思う。折り紙は紙を折るものだ。紙は植物の繊維からできている。繊維と繊維を結びつけているのは、水分子の水素結合だ。だから、吉澤章は、折る前に紙の中の水に向かって手を合わせた。これが本当の折り紙だと思う。
パウル・クレーの芸術とは目に見えるものを描くことではなく、目に見えるようにすることだ
という言葉を借りるなら、折り紙とは、目に見えるものを折ることではなく、目に見えるようにすることだ。

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