二〇一六年 師走 廿四日 土曜日■ A Happy New Year か Happy New Year か [/language]この記事は書かれてから1年以上経過しています。内容が古くなっている可能性があります。コメントの受付は終了しました。 「あけましておめでとう」を英語で何と言うか。多くの日本人が A Happy New Year だと答えるだろうが、それは誤りで Happy New Year が正しいと言う人が増えた。Merry Christmas や Happy birthday には A がつかないので、Happy New Year にも A をつけてはいけないと言うのだ。 それはそれでなるほどと思うが、こんなページを見つけた。 「某カトリック系学校」の英語話者に聞いたところ、ほぼ全員が「どっちでもいい」という反応だったという。 考えてみれば、英語圏には年賀状なるものがない。「あけましておめでとう」に対応する挨拶もない。それを英語で何と言うのが正しいのか、と聞かれても、「知らん、どうだっていい、好きにしろ」というのが素直な反応だろう。どのみち、日本人が日本人に言うことしかないのだから。 (上記のページには「『A』を付けた場合どういう意味になるかと言うと、文面としてみれば『よいお年を!』的なニュアンスになるようです」とあるが、そんなことはない。英語圏で「あけましておめでとう」という挨拶を使うことはないが、「よい〜を」という挨拶は頻繁に(1日に何度も)用いる。だから英語としては「よいお年を!」的なニュアンスになるわけで、A があるかないかは関係ない。) 日本人が長年慣用的に A Happy New Year と使ってきたのだから、それが正しい英語でいいのだ。「A がないほうがネイティブっぽい」と言うならその通りだが、「A がついているのは間違い」と言い出すのは、英語至上主義か、その裏返しの英語コンプレックスの表れだろう。 そもそも、なぜ日本人から日本人に送る年賀状に英語でメッセージを書こうとするのだろう。英語を習い始めたばかりの中学生なら、英語で書いてみたい、英語で書いたほうがかっこいい、と思うのもわかる。日本語を習っている米国人なら、ホリデーカードを日本語で書きたいと思うかもしれない。しかし、それを日本人宛てに出すことはあっても、日本語を知らない米国人宛てに出すことはないだろう。 A をつけるかつけないかと悩むくらいなら、素直に日本語で書けばよいのではないか。 |
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