二〇〇四年 霜月 廿七日 土曜日
紙を折らない人にとって、よい折り紙作品とは何か
紙を折らない人にとって、折り紙作品とは、第一に見るものである。作品を見るときに、真っ先に目に入るのは、紙である。だから、よい折り紙作品は、よい紙を使っていなければならない。
さて、その紙は、折ってあるように見えるだろうか。折って作ったのか切り貼りして作ったのか分からないというのであれば、それを折り紙で作った意味はなかったのだ。はさみを使っていないんですよ、という説明をいちいちしなければ感心してもらえないようなら、その作品には説得力がないということだ。よい作品は、言葉をつけ足すことなく、その作品だけで人を感動させるものだから。
紙を折ってあることが分かるとして、その折りは、その紙に合っているだろうか。技術とは、表現のための手段であって、素材の持ち味を引き出すために使うのである。折り紙は、紙と格闘してそれを征服するのではなく、紙とともに共同作業をするのである。紙を折るという技法を制約だと考えている限り、素材に価値を付け加えることはできない。

コメントを書くには JavaScript が必要です。