二〇〇九年 皐月 廿四日 日曜日■ 折り紙の作図再考・その4 [/origami]その3から続く 球面上では、点と直線とのあいだに双対関係を定めることができる。すると、A ∈ l ⇔ L ∈ a、l ⊥ m ⇔ L ∈ m、xl = m ⇔ Xl = m などの関係が成り立ち、球面上の折り紙作図の公理は4つにまとめることができる。 平面に無限遠点を足すと、球面を射影することができ、これらの関係はそのまま成り立つ。 無限遠点のない、通常のユークリッド平面でも、A ∈ l ⇔ L ∈ a という関係が成り立つように、点と直線との双対関係を定めることができる。しかし、この場合は、l ⊥ m ⇔ L ∈ m、xl = m ⇔ Xl = m などの関係は成り立たない。 したがって、平面上の折り紙作図の公理を8つよりも少なくまとめようと思えば、球面上で成り立つ双対関係を使うことはできない。 私は、平面上の折り紙作図公理は2つにまとめられると考えている。あらためて、8つの公理を書き出してみよう。 0. X ∈ l, X ∈ m 1. xl = m 2. xA = B 3. A ∈ x, B ∈ x 4. A ∈ x, l ⊥ x 5. xA ∈ l, B ∈ x 6. xA ∈ l, m ⊥ x 7. xA ∈ l, xB ∈ m ここで、7 の折り方の特殊な場合として、A ∈ m, B ∈ l が成り立っているとすると、xl = m ∪ xA = B が言える(これは、図を描いてみると明らかだが、こうして記号で書くと、証明しなければならない気がしてくる)。したがって、1 と 2 の折り方は 7 の折り方の特殊な場合になっている。 ついでに言うと、これは球面上の折り紙でも成り立つだろう。xl = m ∪ xA = B を満たす x は、平面上では一般に3つあるが、球面では4つになる。そこから想像するに、xA ∈ l, xB ∈ m という折り方は、球面上では一般に4通りに折れるだろう。 さて、やはり 7 の折り方の特殊な場合として、B ∈ m が成り立っている場合を考えてみる。平面上で、m と x との交点から B までの距離を r として、m と x のなす角をθとすると、xB と m との距離は r cos2θと表せる。xB ∈ m ということは、r cos2θ = 0 ということだから、r = 0 ∪ θ = 0 ∪ θ = π すなわち B ∈ x ∪ m = x ∪ m ⊥ x ということになる。m = x は自明だから除くとして、B ∈ x ∪ m ⊥ x を xA ∈ l と組み合わせれば、5 と 6 が 7 の特殊な場合であることが分かる。同様にして、3 と 4 も 7 の特殊な場合であることが分かる。 0 の操作は 3 と双対であるが、平面上の折り紙で、直線が与えられたときにそれと双対の関係にある点を作図する方法、またはその逆の作図をする方法は明らかでないので、この2つは独立した操作とするのが適当だろう。 そうしてみると、平面上の折り紙作図公理は次の2つとなる。 I. X ∈ l, X ∈ m II. xA ∈ l, xB ∈ m 球面上の折り紙についても、同じような考察をすることができるだろう。球面上の折り紙についても、双対の点や直線を作図する方法は明らかでないので、作図公理は上記の2つとするのが妥当だろう。 2010年3月7日追記 このページの後半には誤りが多いので、書き直した。 |