二〇〇八年 葉月 五日 火曜日■ tessellation と corrugation [/origami]tessellation と呼ばれる折り紙のジャンルがある。桃谷好英のレンガ折りや藤本修三の平織りに始まり、Chris Palmer、Alex Bateman、Eric Gjerde などの作品が代表的だ。 tessellation とは、もともとモザイクのことだ。モザイクを作るための正方形の石やガラスを tessera といい、それの小さいものが tessella だ。そこで、正方形を敷き詰めて模様を作るのが、本来の tessellation ということになる。 折り紙の場合でも、多角形の敷き詰めが tessellation の基本となる。敷き詰めるのは正方形とは限らず、正多角形を含むさまざまな形が用いられる。ただし、展開図上では多角形同士は隣接せず、多角形をねじるようにして全体を平坦に畳む。 tessellation 作品の展開図は同じパターンの繰り返しになるが、同様に同じパターンを繰り返すものでも、ねじり折りを伴わないものがある。そのような作品を corrugation と呼んでいる。ミウラ折りが典型的な例だ。 corrugate とは「しわを寄せる」という意味で、山と谷が平行して交互に繰り返されるパターンを基本とする。そのため、すべての折り目を平坦に畳んだときの全体的な形が、tessellation では平面状になるのに対し、典型的な corrugation では短冊状になる。 ただし、corrugation では山と谷が平行であるとは限らず、Ray Schamp の作品のように放射状であったり、David Huffman や Saadya Sternberg の作品のように曲線であったりする。一方、tessellation では、多角形の外側の領域だけを考えれば、山と谷が平行していることが一般的だ。 tessellation は平坦に折られた状態で(しばしば光を透過させて)鑑賞されることが多いのに対し、corrugation は折り目を半開にして立体的な形を作ることが多い。しかし、tessellation が立体にならないわけではなく、川崎敏和のバラの結晶や Joel Cooper の作品では、tessellation のひだを広げて立体にしている。また、Goran Konjevod の作品は、理論的には平坦折りだが、紙の厚みのために立体的な造形になっている。 このように見てゆくと、tessellation と corrugation との間に明確な線を引くのは難しい。origami-l での議論を見ると、tessellation は平織りや corrugation を含むより広い概念だと考えている人が多いようだ。 |
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