二〇〇八年 弥生 十五日 土曜日■ テレビ番組のネット配信 [/links]先日、ニコニコ動画を運営するニワンゴが、無断投稿されたテレビ番組をすべて削除するとテレビ局へ申し入れた。しかし、これは問題の解決にはならないだろう。 第1に、公平性の問題がある。著作権は、大企業だけが持っているのではない。個人が作った動画にも著作権がある。それが無断投稿されれば、立派な著作権侵害だ。テレビ番組だけを特別扱いするのは、公平性に欠ける。 第2に、ニワンゴは無断投稿であるかどうかをどう判定するのだろう。テレビ番組を、著作権者の許諾を得て投稿することがあるかもしれないし、あるいはテレビ番組に似せて作ったオリジナルのパロディ作品を投稿する人もいるだろう。そういうものまで削除するとしたら、ニワンゴは、テレビ局とのトラブルを避けたいというだけの大企業病にかかっているのだろう。 しかし、最大の問題は、無断投稿を「ニコ動」から排除しても、消費者はほかに行くだけだということだ。これは、ニワンゴの問題というよりも、テレビ業界全体の問題だ。テレビをネットで見たいと思っている消費者は確実に存在する。テレビ局が、自社のウェブサイトで、テレビ番組を無料でネット配信すれば、多くの人がそれを見るだろう。実際、アメリカではそうなっている。無料で配信しても、テレビ局は広告料を収入とすることができる。 すでに多数の人がネットでテレビ番組を見ているという状況で、それをビジネスに転換するのではなく、単に番組を見せないというのでは、かつて音楽業界がおかした最大の過ちを繰り返すことになる。 この点については、小寺信良氏のコラム「正直、テレビはもうダメかもしれん」も参考になる。 タトさんのコメント: |